Caringo(Magic Quadrant「分散ファイルシステム、オブジェクトストレージ」)(5)
引き続き、各製品群を見ていくことにします。 www.dbstories.com
Caringo
Caringo社は創業が2005年と老舗の部類に入る企業になります。オブジェクトストレージ製品としてはSwarmになります。 前身は2006年に発表したCAStorと呼ばれる製品で現在ver.8になるとのこと。日本ではCTCSP社がパートナーになっています。製品サイト 技術資料は探したのですが全く見つかりませんでしたが、Gartner Reportには以下の記載があります。
There are no file systems or centralized metadata controllers, which enables a simple, resilient and scalable architecture that has a flat peer-to-peer structure.
ファイルシステムを持たない、マスターノードを持たない構成でP2P技術を利用しているようですので、基本アーキテクチャとしてはScality、Cloudian(Cassandra)と同じ部類に入ると思われます。
Caringo has a patented power savings technology called Darkive, which spins down idle disks for energy savings and extension of hardware life. The Swarm product can be deployed either bare-metal or as a VM image on VMware ESXi or Microsoft Azure.
アイドル状態のディスク回転を止める省電力機能も組み込まれているようです(Amazon Glacierなどもそうであったような気が…)。オンプレミスの場合はPXEかUSBによるイメージ起動となるためLinuxOSセットアップは不要です(ハードウェア制約がありそうですが)
基本的な機能は全て持っています。REST APIは利用可能ですがS3互換について記載がないので持っていないかもしれません。(ありそうですが…)
ITproに2012年のCTOインタビュー記事がありました。内容は今となっては当たり前の話が多いですが概要の把握には役に立つはずです。
検討にあたっての注意点は以下です。
- Dell社によるOEM提供をしていてハードウェアとの一体提供をおこなっていますが、Dell EMCの誕生により今後の動きは未知数です。
- 北米、西ヨーロッパ市場がメインで日本市場を含むその他市場での存在感が非常に少ない
- 今も非公開企業(privately-held company)であり会社の規模が小さいため大規模な資金調達と展開ができない。